煩悩、空、重ね合わせの世界認識でCXを観る
ブログ記事の108本目にちなんで、煩悩にまみれた私たちの世界とCX(顧客体験)について探求してみたいと思います。 ご存じのように、煩悩は108あるとされ、私たちには断ちきることができません。煩悩とは、身心を乱し悩ませ智慧を妨げる心の働きを言います。 一方では、理性や知恵の働きがあり、煩悩を克服しようとする心の働きもあります。 こうした心の働きは、CXと無関係ではなく、むしろ密接に関連していると考えてよいでしょう。 今回のコラムでは、煩悩や理性がどのように消費行動に関わっているのか、また煩悩も理性も合わせ持つ人間の複雑な心理や体験の本質について、哲学的な遊びとして思考していきます。ちなみに、私自身は標準的な日本人の宗教観で、特定の信仰を持っていませんが、仏教や儒教の思想をはじめ、その他の宗教的な考えを哲学的なアプローチで考察することを好みます。本稿も、そうした個人的な興味の中で思いついたテーマであり、万人向けの内容ではありませんが、私の趣味的な遊びにお付き合いいただければ嬉しいです。